
「病気が長引いたら、手当はいつまで?」
「一度復職して、また体調を崩したときはどうなるの?」
「1年6ヶ月って、どこから数えればいいの?」
こんな疑問を持っていませんか。
休職という慣れない状況のなかで、最も不安なのは「いつまで保障が続くのか、出口が見えない」という感覚ではないでしょうか。
制度を正確に把握していないと、生活設計を大きく見誤る恐れがあります。
この記事では、傷病手当金の「支給期間」に関するルールに絞って解説します。読み終えると、療養中の「保障がいつ終わるか」が明確になり、復職や治療の計画を立てやすくなるはずです。

傷病手当金の支給期間は最長「1年6ヶ月」

結論から言うと、傷病手当金の支給期間は最長「1年6ヶ月(18ヶ月)」です。
ただし、この1年6ヶ月はカレンダー通りに単純に進むわけではありません。特に押さえておきたいのが次の3点です。
- 通算でカウントされる:実際に受給した期間を合算して管理します
- 途中で働いてもリセットされない:一度復職しても、同じ病気で再び休んだ場合は「続き」からカウントが再開されます
- 同一の病気が対象:同じ原因の病気やケガである限り、一つの枠として扱われます
制度の理解が浅いまま療養を続けると、「まだもらえると思っていたのに、突然支給が止まった」という事態になりかねません。
期間管理の柱となる「通算」の考え方

なぜ「通算」が重要かというと、病気の療養は必ずしも一直線ではないからです。入退院を繰り返したり、一度復職したものの数ヶ月後に再発も珍しくありません。
現在の制度は、「休んだり働いたり」という現実に寄り添う形になっています。
- 日数で管理される:支給を受けた通算日数が540日(30日×18ヶ月相当)に達するまで保障されます
- 復職中は「カウント停止」:給与をもらいながら働いている間は手当のカウントが止まり、同じ病気で再び休んだときに再開されます
「540日分の残高があるプリペイドカード」をイメージすると分かりやすいです。休んでいる間は残高を使い、働いている間は残高が減らない、という仕組みです。また同一の病気なら通算、別の病気ならリセットされることを覚えておきましょう。
復職を繰り返した場合、残り期間はどう変わる?

ケース1 再発を繰り返す場合
がんの治療などで、次のようなサイクルをたどったとします。
- 6ヶ月休職(受給)→残りは12ヶ月
- 3ヶ月復職(勤務)→給与が出ているため、カウントは一時停止
- 再び同じ病気で休職
この場合、残りは「12ヶ月」からの再スタートです。復職中もリミットが勝手に進むことはなくなった一方、また新しく1年6ヶ月もらえるわけでもない点は注意してください。

ケース2 長期療養の途中で一度復帰を試みる場合
- 1年休職(受給)→残りは6ヶ月
- 数週間だけ復職→体調を見ながら少し働いた
- 無理がたたり、再度療養へ
この場合も、残りは「6ヶ月」です。実際に休んで手当を受けた日数だけが積み上がっていき、トータルで540日(1年6ヶ月)に達した時点でその病気への保障は終了します。
よくある勘違い3選

「休みを挟めば、毎回1年6ヶ月もらえる」は誤解です
一つの病気に対してもらえる枠は、通算で1年6ヶ月が上限です。ゼロからリセットするには、「社会的寛解(相当期間、治療の必要がなく普通に働けていた状態)」と医学的に認められる必要があります。
「転職すればリセットされる」は誤解です
健康保険の加入先が変わっても、病気が同じであれば前職での受給期間は引き継がれます。
「別の病名なら新しくもらえる」とは限りません
「うつ病」から「適応障害」へのような、医学的な関連性が高いとみなされるケースでは、別の病名でも期間が合算されます。
支給が終わる3つのタイミング

- 1年6ヶ月(通算540日)を経過したとき
治療が続いていても、ここで公的保険からの手当は終わります。 - 就労可能と判断されたとき
主治医が「労務不能ではない」と診断した時点で、支給対象外になります。 - 給与の支給があるとき
職場に復帰して給与を受け取っている期間や、有給休暇を消化している期間は支給が止まります。
まとめ:支給期間のゴールを見据えた療養計画を

傷病手当金の支給期間は最長1年6ヶ月(通算)です。一度復職してもリセットされず、同じ病気であれば残りの日数を消費していきます。
540日を使い切ったあとは、原則として手当の収入が完全にゼロになります。「いつ保障が終わるか」という期限を把握したうえで、毎月の生活費と受給額のバランスを確認しておくのが大切です。
傷病手当金の「支給期間」だけでなく、
- いくらもらえるのか
- 条件を満たしているのか
- 本当に生活できるのか
まで含めて全体像を整理したい方は、以下の記事をご覧ください。
▶︎傷病手当金とは?条件・期間・金額の全体像をわかりやすく解説
また、個別に詳しく確認したい方はこちらをご覧ください。
▶︎傷病手当金はいくらもらえる?年収別の手取りシミュレーションを見る
▶︎傷病手当金の条件とは?もらえる人の基準をわかりやすく解説
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