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【FP監修】自動車保険の等級を知りたい|表の見方と金額を紹介

【FP監修】自動車保険の等級を知りたい|表と金額の相場を紹介

「保険を使うか迷っている」
「保険を使うと保険料は上がるの?」
「等級によって安くなるの?」

こんな悩みを持っていませんか。

私も事故にあった経験があり、等級表を調べたことがあります。自動車保険はすべて保険会社に任せていたので、自分の等級や保険料もわかっていない状態でした。1番ダメなパターンですね。

保険を内容を知ると、事故の場合に自動車保険を使わないほうが得する場合もあります

事故のときに保険金がもらえて良かったと思っていても、次年度から数年間保険料が上がるので総合的に損をすることもあるのです。

この記事でわかること

  • 自動車保険の等級の基礎
  • 等級ダウンによる保険料の差
  • 等級の割引率と相場

について解説していきます。

記事を読み終えると自動車保険の内容がわかり、自分で保険を使用するべきかを判断出来るようになります。絶対に損はしたくないですよね。

ぜひ最後まで読んでくださいね。

自動車保険の等級の基礎

自動車保険の等級の基礎

等級は20等級に区分

保険には等級というものがあり、1から20の段階に分かれてます。等級に応じて保険料の割引率が変わり、最大の割引率になるのは20等級となります。

等級が1等級ちがうと割引率も保険料も変化します。

等級は無事故であれば次年度に1等級上がる仕組みとなります。無事故であっても、6等級スタートなので20等級まで14年かかります。道のりは長いですね。

等級は6等級からスタート

自動車保険の等級のスタートはどの保険会社でも6等級と決められています。最初に車の免許が持てる18歳では、6等級で年12万5790円(月額1万482円)が相場となります。

出典:ソニー損保 シミュレーション

2台目以降は割引あり

2台目以降はセカンドカー割引があります。1台目は6等級スタートですが、2台目以降は7等級スタートになります。

1等級変わると保険料は安くなります。必ず2台目以降がセカンドカー割引の適用になるわけではなく、利用するには条件があります。

気になる人は下記を見てくださいね。

自動車保険の割引率

自動車保険の割引率

等級が下がると割引率も下がるので、保険料は高くなります

下の表を見ると無事故では6等級13%、7等級27%なので14%の差があります。

たとえば10万円の保険料の場合に割引率が適用されると6等級は9万7000円。7等級は7万3000円になります。

1等級の違いでも2万4000円の差がでます。

同じ等級でも「無事故」と「事故あり」という2パターンがあり、差は割引率に現れます。

  • 15等級(無事故)  53%
  • 15等級(事故あり) 28%

同じ等級でも約2倍の割引率の差があります。

等級無事故事故あり
1等級+108%
2等級+63%
3等級+38%
4等級+7%
5等級-2%
6等級-13%
7等級-27%-14%
8等級-38%-15%
9等級-44%-18%
10等級-46%-19%
11等級-48%-20%
12等級-50%-22%
13等級-51%-24%
14等級-52%-25%
15等級-53%-28%
16等級-54%-32%
17等級-55%-44%
18等級-56%-46%
19等級-57%-50%
20等級-63%-51%
6等級+3%
7等級−38%

出典:2021年損害保険料率算出機構 

自動車保険の等級ダウン事故で 保険料の差はでる

自動車保険の等級ダウン事故で 保険料の差はでる

自動車事故で保険を使うと事故の種類によって原則等級が下がります。

  • 3等級ダウン
  • 1等級ダウン
  • ノーカウント事故

ノーカウント事故に当てはまると等級は下がりません。

ダウン等級というものが分かれていることはあまり知られていないですよね。1等級ダウンであれば使うけど、3等級ダウンとなれば保険を使うか迷ってしまいます。

なぜなら次年度から保険料が上がってしまうからです。

3等級ダウン

3等級ダウン

車や人の事故で対人対物保険・車両保険を使用

  • 単独で起こした事故
  • 他の車と起こした事故(当て逃げ等)
  • 通行人にケガ

3等級ダウンの場合は、次年度からカウントされるので4年後に現在の等級に戻ります。

次年度12等級事故あり
2年後13等級事故あり
3年後14等級事故あり
4年後15等級無事故

1等級ダウン

1等級ダウン

 車両保険や身の回りの補償特約などを使用

  • 盗難
  • 落書き等のいたずら
  • 台風、竜巻、洪水、高潮、火災
  • 飛び石など

1等級ダウン事故は次年度に1階級ダウンし、2年後に元の等級に戻ります。

ノーカウント事故

ノーカウント事故

 特約のみを使用の場合

  • 人身傷害保険
  • 搭乗者傷害
  • 個人賠償特約など

無事故、またはノーカウント事故に該当する場合は次年度から1等級アップになります。

保険の使用と未使用の違い

保険の使用と未使用の違い

事故があると保険を使用するかを検討することになります。では実際に使用した場合と未使用の場合を比べた保険料はどうなるのでしょうか。

合計は47万円になります。

等級年払額
次年度12等級(事故あり)13万3,000円
2年後13等級(事故あり)12万9,000円
3年後14等級(事故あり)12万8,000円
4年後15等級(無事故)8万円
合計47万円

合計は30万3000円になります。

等級年払額
次年度16等級(無事故)7万8,000円
2年後17等級(無事故)7万7,000円
3年後18等級(無事故)7万5,000円
4年後19等級(無事故)7万3,000円
合計30万3,000円

3等級ダウンで保険を使用した場合との差は約17万円ありました。

事故の修理費などが17万円以内だと自分で支払い、保険を使用しないほうが得ですよね。

保険を使うと3年間は割引率が下がります。次年度から保険の支払いが高くなるので気をつけましょう。

実際に私は計算をして保険をもらわない選択をしました。やはり知らないと損をするのがわかりました。

自動車保険の等級の相場

自動車保険の等級の相場

6等級保険スタートの相場

何歳で加入しても原則6等級がスタートです。

年齢条件とゴールド免許が金額のポイントになります。

年齢年払額年齢条件免許
18歳11万6140円年齢問わずグリーン
20歳11万6140円年齢問わずグリーン
ブルー
21歳4万9010円21歳以上グリーン
ブルー
26歳3万960円26歳以上グリーン
ブルー
2万7430円ゴールド
30歳2万5240円30歳以上グリーン
ブルー
2万2460円ゴールド

免許はグリーン、ブルー、ゴールドの3種類。
補償範囲の年齢条件は、4パターンあります。

  • 年齢問わず
  • 21歳以上
  • 26歳以上
  • 30歳以上

20等級の相場

20等級は最大の割引率なので、最安値に近い金額となります。補償の年齢条件と免許の色により差が出ることがわかります。

補償年払額免許
21歳以上2万4540円グリーン、ブルー
26歳以上1万8750円グリーン、ブルー
1万7100円ゴールド
30歳以上1万8220円グリーン、ブルー
1万6640円ゴールド

自動車保険の等級の引継ぎ5選

自動車保険の等級の引継ぎ5選
  • 等級は誰でも引き継げるの?
  • 保険会社を変えると引き継げるの?
  • 車を買い替えても引き継げるの?
  • 家族からは引き継げるの?
  • 親が亡くなっても引き継げるの?

1.等級は誰でも引き継げるの?

結論として引き継ぐことができます。誰でも引き継げるわけではなく、引き継げる人は決まっています。

  • 契約者の配偶者
  • 同居親族
  • 配偶者の同居親族

に限定されています。

別居している場合は子供でも引き継ぐことはできません。配偶者は同居、別居でも関係なく引き継ぐことができます。

2.保険会社を変えると引き継げるの?

他社の自動車保険に変更しても原則等級は引き継ぐことができます。

一部の共済は引き継ぐことができません。たとえば教職員共済、自治共済、トラック共済などは引き継ぐことができません。

等級を引き継いでも、他の保険会社では等級以外の割引率が異なる可能性があります。保険料は同じにはならないので注意が必要です。

3.車を買い替えても引き継げるの?

引き継ぐことができます。車の納車日がわかった時点で車両入替の手続きをしましょう。

手続きをしないで納車した場合、事故にあったら困りますよね。

実は納車の翌日から30日以内に車両入替の手続きをすれば、未契約期間の事故は古い車での保険の適用になります。

猶予期間の適用には条件がありますので、手続きは納車日がわかったらすぐにしましょう。

4.家族からは引き継げるの?

条件を満たせば、引き継ぐことができます。

免許を取得して子供が自動車保険に加入すると等級が6等級スタートになるため、保険料が高額になります。

親が子供に自動車保険を引き継ぐことが多い理由です。

たとえば親の等級が15等級とした場合、子供に引き継ぐと子供は15等級になります。親は無保険になるので、新規の保険契約をすることになります。

新規なので6等級スタートか、セカンドカー割引の条件を満たせば7等級からのスタートになります。

合計は7万5187円になります。

年齢金額(年)等級
18歳5万2947円15等級
50歳2万2240円6等級
合計7万5187円

合計は13万8380円になります。

年齢金額(年)等級
18歳11万6140円6等級
50歳2万2240円15等級
合計13万8380円

13万8380円-7万5187円=6万3193円

年間で6万3193円の差が出ます。結論として引き継ぎをしたほうが良いです

5.親が亡くなっても引き継げるの?

引き継ぐことができます。同居の子供が親の車を遺産相続する場合に等級を引き継ぐことができます。

親の場合は補償範囲を限定している場合があるので、確認しましょう。

たとえば自分は23歳で親が50歳の場合に、親の契約は補償範囲が30歳以上になっている可能性があります。

23歳の子供の補償範囲と合わないので「誰でも可能」か「21歳以上」の範囲に変更する必要があります。

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